【中小企業診断士】令和2年度 合格体験記

中小企業診断士

(この記事は、2021年1月5日に書かれました。)

受験していた中小企業診断士試験に無事合格しました。

一昨年の9月に受験を決意してから、早1年5か月。育児と勤務の合間を縫って、受験勉強にささげた日々がやっとひと段落を迎えました。

約一年半弱の間、勉強をやりぬいた自分を労い、負担をかけた家族へ感謝したいと思います。

大変だった受験生活。

受験を決意したころの初心の振り返りと今後の抱負、また、今後受験をされる方への情報提供の意味を込めて、合格体験記をしたためたいと思います。

<中小企業診断士とは>

「中小企業診断士」試験に合格、と言われても、なじみがない方も多いのではないでしょうか?

中小企業診断士とは、法律によって定められた、国が認めた唯一の「経営コンサルタント」のことです。

実は、この資格ビジネスパーソンの取りたい資格ナンバーワンとも言われています。

経営に関する非常に幅広い分野が試験範囲となっており、自己研鑽として狙うにはもってこいの資格。

かつ、仕事との両立ができる程度の適度な高難易度であるため、というのがその理由と言えるでしょう。

<試験の難易度・内容は>

中小企業診断士試験は、司法試験や公認会計士試験などの超難関に次いで難関といわれており、最終的な合格率は約4%と厳しいものになっています。

ただ、受験資格がないため、誰でも受けられる中での約4%。

司法試験のように、ロースクールでみっちり勉強した人の中で、というのとは違いますので、最難関資格と比べれば手の届きやすい資格と言えます。

試験内容は、一次試験と二次筆記試験・口述試験の3つのハードルがあります。

一次試験は、経営理論・財務会計・運営管理・経済学・情報システム・法務・中小企業経営/政策の7科目を二日間にわたって行います。

一つ一つの試験は難易度が取り立てて高いわけではないものの、範囲がとにかく広いのが特徴で、形式はマークシートです。

二次筆記試験は、人事/組織・マーケティング・生産管理・財務会計の4つのケースが出題され、分析や助言等を論述する形式です。

こちらは、出題者からの解答が出されないのが特徴、という試験対策の立てにくいトンデモ試験になっています。

口述試験は、筆記試験の通過者であれば合格率はほぼ100%(令和2年度の不合格者は1名)となっており、きちんとコミュニケーションが取れる人物なのかを見る程度の内容となっています。

<受験を決意したきっかけ>

大学受験以降、勉強らしい勉強をしてこなかった私が、試験を受けようと思ったきっかけは、「子どもが生まれたこと」でした。

子どもが生まれたことで、これまでの人生を振り返るきっかけになり、

「自分の生きている意味は何か?」

「自分が本当にやりたいことは何なのか?」

「自分は社会に貢献できているのか?」

を考え、夫婦で徹底的に議論を重ねてきました。

その中で、自身の至った結論としては、

「日本経済に貢献し、よい未来を残したい。そのためには、日本全国の350万社以上ある中小企業が輝く必要がある。そこに何らかの貢献をしたいし、特に後継者不足での廃業が社会問題化する中、事業承継の観点で関わりたい。」

というものでした。

一方、大企業で社内調整を中心に社会人生活を送ってきた身。

当然そんなノウハウもないし、ツテもありません。

学生時代のつながりやキャリアコンサルタント等、様々な人に色々相談をしたものの、皆異口同音「今までのキャリアを大切にしたら?子どもが生まれたからこそ、安定は大事でしょ?」とのこと。

そんなこと言われなくても、わかっています。

でも、どうしても運任せのような人事異動にキャリア形成を任せるような人生を送り続けたくない。

今動き出さなければ定年までの残り30年弱をカウントダウンしながら過ごす人生になってしまう。

自分の価値を提供し、もっともっと貢献したい。

そんな風にモンモンとしているときに、書店で出会ったのが、「中小企業診断士試験」でした。

「ビジネスパーソンの取りたい資格ナンバーワン」
「経営に関する幅広い知識が得られ、スキルアップに最適」
「日本の事業所のほぼすべてをしめる中小企業のかかりつけ医」

これは、うまく行けば人生を変えられるかもしれない。

期待とワクワクを感じ、受験を決意した瞬間でした。

<受験勉強の日々>

受験を決意したものの、どんな試験内容なのか、どんな風に勉強すればいいのかわかりません。

まずは、1冊で7科目を網羅している入門書を購入し、全体の流れを把握。

その後、一次試験用のTACのテキストと問題集を繰り返しました。

通勤電車の行きかえり、子どもを寝かしつけた後の時間、買い物のトイレ待ちやスキー場のゴンドラの中などちょっとしたスキマ時間を徹底的に使い勉強時間を捻出しました。

また、時間を有効的に使うために、集中力や瞑想などの本も読み、短い時間でも効率的に使える様工夫し、合格へこぎつけました。

1日平均2時間、約600時間を費やした計算になります。

一年での短期集中で試験勉強をしてきたため、一次試験終了後二次試験の内容を初めて知りました。

模範解答のない筆記試験とのこと。

 ・・・

勉強法がわかりません。むやみに自己流でやっていても受かる気が全くしません。

わらをもすがる気持ちで、受験生支援団体タキプロの勉強会へ参加し勉強法やノウハウを教えてもらいました。

なんと、無料!!ここで教えてもらったノウハウがなければ、絶対に受からなかったので感謝で一杯です。

その後は、同友館の「ふぞろい」シリーズを使い、子どもが寝てから毎日2時間ずつ演習を重ねました。

約240時間を費やしたと思います。

<受験勉強によって得られたもの>

資格を新らなキャリアを築く契機にしたいという理由で始めた受験勉強でしたが、勉強を進めていくうちに、むしろ本業が楽しくなってくる、という不思議な現象が起こり始めました。

情報システム関連やモチベーション理論などを試験勉強で学んだ内容を使うことによってシステム開発やタスクフォースが前に進むようになったり、理論的背景を知識として得ることで、自分の意見を安心して発信することができるようになったりすることで、組織や社会へ貢献できている感覚が得られ仕事がどんどん楽しくなってき、受験を決意したときの焦りは小さくなってきました。

<今後に向けて>

今日の合格発表は、あくまで「中小企業診断士」試験に合格しただけのもの、今後実務補修を経て、やっと「中小企業診断士」としての登録ができます。

そこまでいっても、今後更なる専門性高度知識現場感がなければ、価値の提供・社会への貢献はできません。

試験を通じてであった人や今後出会うであろう様々な人とのつながりを通じ、たくさんの経験をしていき、スキルアップしていきたいと思います。

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